kameyamatomomi

亀山知美 is kameyamatomomi.

君の名は。アナザーストーリー!

あ、あの私はみつはです!

私はそう告げた。みつはの何者でもなかったからだ。だから私はそれだけ伝えた!伝わったと思ったのだ。

・・・みつは、さん?ぼくはたきです、あ、あの良かったら携帯番号!?じゃっなかった、えっえっと、どこかでお茶でもしませんか?

私は笑った、やっぱりどこかで出会ったことのあるようなそんな懐かしい気がしたからだった、たとえ会ったことがなかったとしても、私はたきくんを好きでいたい、えっ?たきくん?くんづけしちゃったな!

分かりました!じゃあ住所と電話番号書くので今度遊びませんか?ってあれっ、あはは、まぁいっか!

みつは、さん?また今度会いましょう!

そういって私とその男の子は足をたがう方向へ向けてとぼとぼと歩いていったのである!

それから数日後のことだったー。

 

ない、ない、どこにもない!私のリボンがどこにもなかった!と思ったら代わりに新しいリボンにしたのであった、私はこれを蝶々結びにして、腕につけることにしたのだった!そして今日、先日会ったばかりなのであろう男の子に会ってくるのである、あれは私のナンパなのかな?なんて思ったりもしたのだ。私はストライプの全身コーデで会いに行く。

そして約束の場所だった。彼はもう来ていた。あれからの事だ、電話が来たのだ、も、もしよろしければ今度ひたちなかタリーズでお茶でもしませんか?

はい!喜んで!え?うん!

では今週の日曜日に、一時で、ひたちなかの蔦屋のガチャポンの前で。

私は意気揚々としていた!彼はいた!

あ、あのみつはです!

私と彼はタリーズに入っていった。

思い出は遠くにあって気付けばそこにあるくらいがいい!

私はたきに聞いてみた、思い出って何だろう?もしも私と君の思い出があるなら、君の名はなんて言うの?

 

は、はい!ぼくはたきです!覚えづらかったかな?いや、ぼくがみつはで、君の名がたきだよね?もしも僕と君との思い出を名前にするとしたら!あ、なんか不思議な話しになっちゃいました!その腕につけている蝶々結びがとても素敵ですね!そうなの、私が好きな人の蝶々結びなんだ!そう言いたかった、これからは再生していくよ、花もいらないよ、何にもいらないよ、歌もいらないよ、だって私たちの願いは溶けて春になるのだから、でもお天道様もいらない、陰も日向もいらないの。何が欲しいって、私は再生ボタンが欲しかったの、だから一度停止した暗い画面でまた一からやり直していこうか、たき。そしてみつは。

私はコーヒーでもなくフルーツスクイーズを飲みながら真っ暗な沈黙を見つめていた。彼はアイスコーヒーを手元におきながら、何か言いたそうにしていた、もしかして、私と君は会ったことがある?そうお互いが聞きたかったのであろう、私はこのデートを楽しんでみることにした。

もしも今から真っ暗な画面になったともしても目の前には再生ボタンがあるから何か動くと思うの、そう言いかけて私は飲み込んだ、彼の言葉を待った、長い時間が流れるようだった、しかしそれは一瞬のフラッシュのようだった。彼が口を開いた。

もし、僕と友達になってはくれませんか?

はい!喜んで!

やはりお互いの記憶は正しかった、お互いがデジャブを体験しているとそんな気がした。

そう、思い出すまで会いませんか?ー。

 

10年前会って以来会っていない友達がいて、その友達は今どこで何をしているのだろう?けれど最近会っている気もするのだった。

はい!やっぱり私たち、どこかで会ってますよね!?

言ってみた。言ってみた。

そう、なんです。

私と彼には言葉がいらなかった、フラッシュは私たちに何かを見せているからだった、思い出すまでー。

それから私と彼は別れた。

蝶々結び、蝶々結び、片っぽで丸をつくって、こうして、こうして・・・何か手がかりはないのかと、きっかけがあれば糸がほどけるのではないのかと思った、しめたつもりがゆるめていたり、ゆるめたつもりがしめていたりと・・・私は彼の顔を思い浮かべる。笑顔が爽やかなそんな人だった、黒髪の・・・。

私は鏡を見ながら腕の蝶々結びをじっと見つめる、昔のリボンはそういえばどこにあるのだっけか、あるはずの、ないはずだった、そうだった、誰かにあげたことを思い出したのかもしれない、なくしてから新しく買ったのだ。なくした、あげたのか、私は忘れていた。たきにでもあげたのかな・・・。今度会った時に昔のリボンの話しをしてみよう!そうみつはは思ったのだった。

 

このリボン、知りませんか?僕は何気なくかばんにしまっておいたままの昔からのお守りのリボンを持ち出して、喋りかけていた、そう、正しくはみつはに。もしかして、みつはのものかなと気づいていたからだ、似ていたからだった、みつはの蝶々結びの腕のリボンに。ーこのリボン、知りませんか?それでも思い出せない、何か、何をすれば僕らはせーので引っ張れるのか。答えがない質問だった。質問のない答えだった。早く会いたいー。

それから二日後、僕とみつははまたカフェでお茶をした。僕は早く会いたかったからだった。

ここは那珂市のカピアンコーヒーだ。またみつははコーヒーは飲まないのかなとそう思った、通だな、なんてね。

みつはが来た。僕は息を吸い込んでこの時を離したくない。

こんにちは。

こんにちは!

あのさ、とりあえず席に座ってよ、それでね、これってさ!?

僕はその質問のない答えのリボンを渡してみた。

えっ!?それは私のリボン!?えっ!?

これさ、今二人で結んでせーので引っ張らない?何かを思い出せるそんな気がするんだ。

うん、分かった、じゃあこの端と端を持とうよ!

リボンの詳細を聞くに足らず、早速やってみることにしたのだった。

私の手がリボンの先を握り、彼の手がその反対の先端を握った時だった!せーの、お互いが口で言うより先に心で言った時だった!

はっ!

えっ!

私とたきに閃光が走った!身体中にそれはめくるめくの映像が身体中に映像化してきたのだった、それは私とたきの全てのこと、全部が見えたのだ!やっぱり!私とたきは会っていた!あの時に私を助けてくれたんだ、私とたきは泣いていた、涙なんて見せたくないなんて思って一人で泣くより先にその顔をたきに見せていたのだ!

たき!

みつは!

彗星はっ!私たちを襲ったの!彗星はっ!

みつは!